「空き巣や不審者が心配で防犯カメラを付けたいけれど、設置費用や手順が分からず不安…」
そんな方は少なくありません。
この記事では、住宅や店舗における防犯カメラ設置の工事の流れや、費用相場の目安、業者選びのポイントなどを詳しく解説していきます。
この記事を読めば、
- 防犯カメラを設置する流れが分かる
- 設置にかかる費用の相場が把握できる
- 信頼できる電気工事業者の選び方が分かる
ようになります。
これから設置を検討している方も、すでに機種選びで悩んでいる方も、まずはこの記事で全体像を掴んでおきましょう。
防犯カメラは本当に必要?設置のメリットとは

なぜ今、防犯カメラの需要が高まっているのか
防犯カメラは、犯罪の「抑止」と「証拠記録」の両方の役割を果たします。
空き巣や車上荒らしなどを未然に防ぐだけでなく、万が一トラブルが発生した際にも、録画された映像が証拠として活用できるため、近年では戸建て住宅・アパート・マンション・店舗を問わず設置ニーズが増加しています。
また、防犯以外にも「ごみ出しのマナー確認」「訪問者の確認」「敷地内の安全管理」などにも有効です。
防犯カメラの主な種類と特徴
自分に合ったカメラを選ぶために
防犯カメラと一口に言っても、その種類は実にさまざまです。
「屋外と屋内、どちらに設置するのか」「配線ができる環境か」「録画データはどのように保存したいか」といった観点で選ぶことがポイントになります。防犯の目的や設置場所、将来的な管理のしやすさまで考慮しながら、自分のライフスタイルや建物環境に合ったカメラを選ぶようにしましょう。
以下に、主な分類とそれぞれの特徴について詳しく解説していきます。
屋外用・屋内用の違い
防犯カメラの選び方の第一歩は、「どこに設置するのか」をはっきりさせることです。屋外と屋内では、カメラに求められる性能が大きく異なります。
屋外用カメラ

屋外に設置するカメラは、風雨や直射日光などの自然環境にさらされるため、防水性や防塵性の高い構造が必要です。製品のスペックには「IP66」「IP67」などの防水・防塵等級が記載されており、これが高いほど過酷な環境にも耐えられます。
また、夜間の監視を目的とする場合は赤外線(IR)LEDによる暗視機能が搭載されたモデルが安心です。最近では、AIによる人物検出機能付きの屋外カメラも登場し、不審者の識別や通知精度が格段に向上しています。
屋内用カメラ

一方、屋内用カメラは天候に左右されないため、防水性などの強化は不要です。その分、コンパクトかつ安価なモデルが多く、手軽に導入できる点が魅力です。
赤ちゃんやペットの見守り、玄関・廊下などの室内監視に適しており、スマホアプリと連動してリアルタイムに映像を確認できる機種も豊富です。動体検知機能を搭載しているモデルなら、カメラが動きを感知したタイミングで通知を送ることもできます。
有線タイプと無線タイプ
次に注目したいのが、カメラの接続方式の違いです。有線か無線かで、設置方法や通信の安定性が大きく異なります。
有線タイプ(LANケーブル・同軸ケーブルなど)
有線式の防犯カメラは、カメラ本体と録画装置(レコーダー)をケーブルで接続するタイプです。建物の構造にもよりますが、通信が安定しており、長時間の録画にも向いているため、事業所や施設などで多く採用されています。
一度設置すればトラブルが少なく、映像が途切れる心配も少ないのが大きな利点です。ただし、配線工事が必要なため、設置の自由度がやや低い点には注意が必要です。壁の穴あけや天井裏の配線作業を伴う場合もあり、設置にはプロの電気工事業者への依頼が推奨されます。
無線タイプ(Wi-Fi対応)
無線タイプの防犯カメラは、Wi-Fiなどの無線通信でレコーダーやスマートフォンと接続します。電源が確保できれば、配線が不要なため、設置の自由度が高いのが魅力です。
賃貸住宅やオフィスなど、大がかりな工事が難しい環境でも導入しやすく、DIY感覚で取り付けられるモデルも多数あります。
ただし、Wi-Fi環境に依存するため、電波の干渉や通信不安定により録画が途切れる可能性がある点は理解しておく必要があります。とくに鉄筋コンクリート造の建物や、Wi-Fiルーターから離れた位置に設置する場合は注意が必要です。
録画方法による違い
カメラが撮影した映像をどのように保存・管理するかによっても、防犯体制の利便性が変わってきます。用途やデータ保存期間、同時に使うカメラ台数などを考えて、適した録画方法を選びましょう。
レコーダータイプ(HDD/NVR)
もっとも一般的なのが、録画装置(DVRやNVR)と連動して映像を保存するタイプです。HDD(ハードディスク)に長時間録画できるため、証拠映像の保管性が高く、複数台のカメラを一元管理できるのが特徴です。
録画装置の容量によっては、1ヶ月以上の映像を保存することも可能です。防犯性を重視する商業施設・工場・集合住宅などではこの方式が主流となっています。
ただし、レコーダー本体の設置スペースや、定期的なメンテナンスも必要となるため、個人宅での導入にはややハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。
クラウド保存型
近年増えてきているのが、クラウド型の防犯カメラです。撮影映像をインターネット経由で自動的にクラウド上に保存する仕組みで、スマホやPCからいつでもどこでも映像を確認できるという利便性が魅力です。
録画データは外部サーバーに保管されるため、カメラ本体が破壊・盗難にあっても証拠映像が残るという強みがあります。さらに、月額課金で保存期間やデータ容量を選べるサービスも多く、自宅用としても使いやすい方式といえるでしょう。
一方で、Wi-Fi環境や通信速度が安定していないと、映像がうまく保存されないリスクもあるため、導入前に通信環境をチェックしておくことが大切です。
防犯カメラ設置工事の流れをステップごとに解説
どんな手順で設置されるのか、事前に知っておこう
1. ヒアリング・現地調査
設置希望の場所や目的に応じて、業者が現地を確認します。配線ルートや死角の有無をチェックし、最適な機器選定や設置位置を提案してくれます。
2. 機種・設置プランの決定
屋外カメラにするのか、録画機能はどこまで必要かなどを打ち合わせし、見積もりを確認した上で発注します。
3. 取付工事・配線作業
有線タイプの場合は、壁面・軒下・屋内への配線工事が必要です。カメラの設置と角度調整、モニターとの接続設定も行われます。
4. 動作確認・操作説明
工事完了後は、実際に映像が映るか、録画・再生・遠隔操作などが正しく動作するかを確認し、操作方法の説明があります。
防犯カメラ設置にかかる費用相場

設置台数や機種によって大きく変わる
防犯カメラの導入にあたって、最も気になるのが「どれくらいの費用がかかるのか」という点ではないでしょうか。
費用は「カメラ本体の価格」と「設置工事費」の合計で決まりますが、カメラの種類や機能、設置環境、配線の複雑さなどによって金額は大きく異なります。
まずは、それぞれの費用の目安を確認しておきましょう。
機器費用の目安
屋内用の簡易モデル
価格帯は約1万〜10万円程度です。
録画機能やスマートフォン連携の有無、夜間撮影の可否などによって価格が変動します。シンプルな見守り目的であれば、比較的安価な製品も選べます。
屋外用高画質モデル(防水・録画付き)
本格的な防犯を目的とした屋外対応モデルは、約3万〜15万円程度が目安です。
防水性・防塵性・耐候性が高く、広角・高解像度のカメラや赤外線対応の夜間撮影機能が搭載されていることが多くなっています。
スマホ連携・録画対応タイプ
クラウド保存やスマートフォンとの連携機能を備えた高機能モデルでは、5万〜20万円以上になるケースもあります。
遠隔操作やプッシュ通知などの利便性が重視されるため、価格も高めになりがちです。
工事費の目安
設置工事費は、建物の構造や配線の状況、設置場所の高さ、カメラの台数によって幅があります。
単純な壁付け・短距離配線の場合
比較的簡単な設置工事であれば、おおよそ1万5,000円〜3万円前後で済むこともあります。
たとえば、屋内に1台設置するだけで済むようなケースでは工事の手間も少なく、費用を抑えることができるでしょう。
屋外設置・高所作業・屋根裏配線などを伴う複雑な工事の場合
カメラの位置によっては高所作業や長距離配線、天井裏や壁内の配線処理が必要になることも。
このようなケースでは、3万〜10万円以上の工事費がかかる可能性があります。とくに複数台設置の場合は、配線設計や録画装置との接続なども含め、工程が複雑になる分コストが増します。
合計費用の目安(戸建て住宅の場合)
たとえば、一戸建て住宅に屋外用カメラを1〜2台設置する場合、
本体価格と工事費を合わせて、トータルで10万円〜20万円程度を見込んでおくと安心です。
ただし、高画質カメラやクラウド連携機能付き、複数台同時設置など、条件によっては30万円以上になるケースもあるため、事前の見積もりは必ず依頼しておきましょう。
ワイヤレス型(無線式)なら費用を抑えられる?
最近では、Wi-Fiを利用した無線型の防犯カメラも普及しています。
こうしたタイプであれば、大掛かりな配線工事が不要な分、設置費用を抑えやすいのが特徴です。
ただし、無線式カメラは電波干渉やセキュリティ対策の面で注意が必要です。また、安定した録画や長時間保存を希望する場合には、有線型+レコーダー設置の方が信頼性は高くなります。
設置場所や目的に応じて、機器の選定・設置方法を慎重に検討することが大切なのです。
設置場所の選び方と注意点
防犯効果を高めるために押さえておきたいポイント
- 玄関・勝手口・駐車場など出入口をカバーする
- 死角ができないように、斜めからの角度で設置する
- カメラが目立つことで「見られている意識」を与える(抑止力になる)
また、防犯カメラの撮影範囲にはプライバシー保護の配慮も必要です。隣家の敷地や通行人の顔が映らないよう注意しましょう。
防犯カメラを設置する際の法的・倫理的注意点
監視とプライバシーは紙一重
- 録画データの取り扱いには慎重さが必要
- 映像に第三者の顔が映る場合は、録画内容の保管目的や期間を明確にしておく
マンションや集合住宅では、管理組合の同意が必要なケースもあるため、事前確認が欠かせません。
信頼できる電気工事業者を選ぶには?

防犯カメラやインターホンなどの電気設備を設置する際、工事を依頼する業者選びはとても重要です。
「安いから」「近いから」といった理由だけで選んでしまうと、後になってトラブルや不具合が発生することも少なくありません。
本当に信頼できる業者を見極めるには、価格以外の要素にも目を向ける必要があります。以下のようなポイントを意識して、総合的に判断しましょう。
1. 電気工事士などの有資格者が対応しているか?
電気工事を行うには、国家資格である「電気工事士」の資格が必要です。
とくに、防犯カメラやインターホンの配線工事では、第二種電気工事士以上の資格を有する技術者が在籍しているかを確認しましょう。
また、現地調査や工事説明の際に、専門的な知識をもとにアドバイスしてくれる業者は安心感があります。曖昧な返答をするような業者は、施工後の対応にも不安が残るかもしれません。
2. 現地調査や見積もりが無料か?
設置工事では、建物の構造や配線経路の確認が不可欠です。
そのため、事前に現地調査を丁寧に行ってくれる業者を選ぶことが大切です。多くの業者では「現地調査無料」「見積もり無料」で対応してくれます。
無理に契約を迫るような業者ではなく、「費用は発生しませんので、まずは現場を見させてください」と、相談ベースで対応してくれる姿勢があるかを見極めましょう。
3. 過去の施工実績を公開しているか?
公式サイトやポータルサイトなどで、過去の工事事例を写真付きで紹介している業者は、経験やノウハウに自信を持っている証拠といえます。
とくに「防犯カメラ設置」や「インターホン交換」など、あなたが希望する施工内容に近い事例が掲載されていると参考になります。
実際の仕上がりや機器の設置位置なども確認できるため、イメージがわきやすくなるでしょう。
4. 保証内容やアフターサポートが明確か?
工事完了後、万が一のトラブルが発生した際のために、保証制度やアフターサポートの有無もチェックポイントです。
「設置後1年間は無料修理対応」など、明文化された保証内容があるかどうか。
また、故障時の連絡先や再訪問の対応スピードについても、事前に確認しておくと安心です。
業者によっては、「防犯カメラが映らない」「モニターがつかない」といったトラブルにも迅速に対応してくれる専用のサポート体制を整えていることもあります。
5. 口コミや紹介サイトの評価も参考に
初めて業者を探す方にとって、第三者の意見も貴重な判断材料です。
Googleマップや地域密着型の紹介ポータル、または「電気屋さんマップ」のような専門サイトを活用すれば、実際に施工を依頼した人の声を確認することができます。
ただし、口コミも過信しすぎず、「対応が丁寧だったか」「説明がわかりやすかったか」などの具体的な評価ポイントを意識して読み取ることが大切です。
複数社で比較検討することが安心につながる
1社だけで決めてしまわずに、できれば2〜3社に見積もりを依頼してみると、価格の相場感がつかめると同時に、対応の違いも見えてきます。
・説明が丁寧だったか
・質問への回答が的確だったか
・工事内容や金額に納得感があったか
こうした点を踏まえて、自分にとって「信頼できる」と感じられる業者を選ぶことが、後悔しない電気工事への第一歩なのです。
まとめ
防犯カメラは、万が一のトラブルを未然に防ぎ、安心をもたらしてくれる頼もしい存在です。
設置には費用も手間もかかりますが、工事の流れや相場をあらかじめ把握しておくことで、スムーズに進めることができます。
電気屋さんマップでは、全国の信頼できる電気工事業者を探すことができます。防犯カメラの設置でお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。
よくある質問(Q&A)
Q. 防犯カメラの映像はどれくらい保存できますか?
A. 録画容量や設定によりますが、一般的には1TBのHDDで約1週間〜1ヶ月分の映像を保存できます。
Q. 自分で設置するのは難しいですか?
A. Wi-Fiタイプであれば可能な場合もありますが、設置位置・電源工事・画角の調整など、トラブルが起きやすいため専門業者に依頼するのがおすすめです。
Q. 電気代はどれくらいかかりますか?
A. カメラ1台あたり月数十円〜100円程度が一般的です。常時録画でも負担はそこまで大きくありません。
