築年数の古い住宅にお住まいの方、あるいは中古住宅を購入された方にとって、「電気配線のリフォーム」は意外と見落とされがちなポイントです。
外壁やキッチン、トイレなどのリフォームは目に見える部分だから優先されやすいですが、実は住宅内部の「電気配線」こそ、安全で快適な暮らしを支える基礎設備なのです。
この記事では、古い住宅での電気配線リフォームを検討している方向けに、以下のような内容を詳しく解説します。
- 古い配線を放置するとどんな危険があるのか?
- 工事にかかる費用や期間は?
- どんな業者に依頼すれば安心か?
- トラブルを避けるためのチェックポイントは?
「電気屋さんマップ」を活用した業者選びのコツも紹介しながら、後悔しないリフォーム工事の進め方をお伝えします。
電気配線リフォームとは?
電気配線リフォームとは、住宅内に張り巡らされている古い電線や分電盤、スイッチ、コンセントなどの電気設備を新しくする工事を指します。
昭和の頃に建てられた住宅や、築30年以上経過している住宅では、電気配線が経年劣化していたり、現代の電力需要に対応できない仕様であることが多くあります。
主なリフォーム対象
- 屋内配線(天井裏・壁内の電線)
- コンセント・スイッチの位置と数
- 分電盤(ブレーカー)
- アース(接地)工事の不足
- 専用回路(エアコン、IH、EVなど)未整備
- 照明器具・換気扇などの老朽化設備
これらの更新を行うことで、安全性の向上はもちろん、暮らしやすさや省エネ性能も大幅に改善されます。
なぜ古い住宅では配線の見直しが必要なのか?
電気配線は建物の中でもっとも「見えにくい部分」です。しかしその分、知らないうちに大きなリスクを抱えている可能性があります。
よくあるトラブルとその原因
トラブル内容 | 想定される原因 |
---|---|
ブレーカーがすぐ落ちる | 配線の許容量を超えた使用 |
電化製品の誤作動や故障 | 電圧不安定・電気ノイズ |
コンセントが焦げている | 過電流・接触不良・トラッキング現象 |
電源を入れた瞬間に火花 | 被覆劣化・ショート |
とくに、昔の住宅に多い「単相2線式配線(100V専用)」は、現在の生活スタイル(電子レンジ・エアコン・IH・EV充電など)には対応しきれません。電気容量・回路数が明らかに不足しているのです。
また、アースのないコンセントや漏電ブレーカー未設置のまま使用を続けると、感電や火災のリスクも高まります。
電気配線リフォームにかかる費用相場
配線リフォームは工事の範囲が広いため、ケースバイケースで費用が異なります。以下に一般的な相場をご紹介します。
一般的な費用目安(戸建て20〜30坪)
工事項目 | 費用相場(税込) |
---|---|
配線の全面交換 | 30万〜70万円 |
コンセント増設(1箇所) | 5,000〜15,000円 |
分電盤交換 | 7万〜15万円 |
専用回路の新設(IH・エアコン等) | 1万〜3万円/回路 |
アース工事 | 1万〜3万円 |
スマート分電盤導入 | 15万〜30万円(オプション) |
費用が変動する要因
- 建物の構造(木造 vs 鉄筋)
- 天井裏・壁内への配線のしやすさ
- 平屋・2階建てなどの階数
- 露出配線/隠蔽配線の選択
- 他のリフォーム工事との同時実施
同じ工事でも、「新築時にできるだけ一括で工事した場合」と「リフォーム後に追加工事した場合」ではコストも手間も大きく異なります。
工事の流れと期間
電気配線リフォームの工程は、以下のように進行します。
一般的な施工の流れ
- 現地調査・ヒアリング
- 配線図作成・回路設計
- 古い配線・設備の撤去
- 新しい電線・機器の設置
- 絶縁抵抗測定・動作確認
- 完了報告・使用説明
工期の目安
- 部分的な配線変更のみ:1〜2日程度
- 全体的なリフォームを伴う場合:3〜5日
- 大型リフォームとの同時施工:1週間以上
※生活しながらの施工も可能ですが、照明・電源を数日止める必要がある場合もあるため、スケジュール調整が重要です。
失敗しないための5つのチェックポイント
1. 有資格者に依頼する(電気工事士法)
- 「第二種電気工事士」以上の国家資格が必須
- 登録電気工事業者であるか確認する
2. 見積書は明細付きで確認
- 「電気工事一式」ではなく、回路ごとの記載があるか
- 使用部材や追加オプションも事前に明記されているか
3. 今後の生活・家電計画を見越した設計に
- 将来的にEVコンセント・太陽光・蓄電池を導入したい場合はあらかじめ配線や容量を確保
4. 安全面への配慮がされているか
- アース付きコンセント
- 漏電遮断器の設置
- スマート分電盤・電力モニターの提案
5. リフォームと併せて施工するとコスパが良い
- 内装・キッチン・水回りリフォームと同時なら、隠蔽配線がしやすく費用も抑えられる
DIYや不適切な施工で起きるトラブル事例
配線工事を格安で済ませようとして、DIYや便利屋、無資格業者に依頼した結果トラブルになるケースも少なくありません。
実際にあった失敗例
- 電線の太さが足りず、エアコン使用中に過熱して発火
- 絶縁処理が不完全で漏電→感電事故
- 天井裏の配線が緩み、天井に焦げ跡が発生
- アース未施工で家電が故障
- 電気工事士法違反で火災保険・住宅保証の対象外に
命と財産を守るためにも、電気工事だけは「信頼できるプロ」に依頼することが絶対条件です。
信頼できる電気工事業者の選び方
こんな業者なら安心
- 国家資格保有(第一種/第二種電気工事士)
- 「登録電気工事業者」である(自治体登録)
- 過去の施工実績が豊富(写真・口コミあり)
- 見積書が詳細で丁寧に説明してくれる
- 保証制度がある(1年〜最長10年の工事保証)
リフォームは金額も大きくなるため、複数業者に見積もりを取って比較検討するのもおすすめです。
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「電気屋さんマップ」の特徴
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- 国家資格・施工実績のある業者のみを厳選
- 業者と直接相談・やり取りできるから、安心して見積もり・工事依頼が可能
- コンセント1つから、配線の全面更新まで対応
- 緊急対応やリフォーム相談も受け付けOK
古い配線で不安がある方や、これから中古住宅をリフォームされる方は、ぜひ「電気屋さんマップ」で地元のプロにご相談ください。
まとめ
古い住宅の電気配線は、日常生活では気づきにくい問題を多く抱えています。
- ブレーカーの老朽化
- 電圧の不安定さ
- 配線の過熱・絶縁不良
- 過少な回路・コンセント数
- アース未整備による感電リスク
これらはすべて、火災・感電・家電トラブルの原因になります。
電気配線リフォームは、表面的な見た目のリフォームよりも大切です。
将来の安心と快適さを得るために、信頼できるプロに相談し、計画的かつ丁寧なリフォームを行いましょう。
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