エコキュート交換工事の流れと必要な電気工事内容

エコキュートは、家庭の給湯を支える重要な設備です。

その寿命は一般的に10〜15年といわれ、年数が経つにつれてお湯の温度が安定しなくなったり、タンクから水漏れが発生することもあります。

いざ交換が必要になったとき、「どんな工事が必要なのか」「電気工事はどこまで行われるのか」「費用はどれくらいかかるのか」など、疑問や不安を抱く方は少なくありません。

この記事では、エコキュート交換工事の流れを最初から最後まで丁寧に解説し、交換時に欠かせない電気工事の内容もわかりやすく紹介します。

工事のイメージがつかめるだけでなく、業者選びのポイントも理解できるようになるでしょう。

エコキュート交換が必要になるタイミングとは?こんな症状が出たら要注意

エコキュートは突然故障することもありますが、多くの場合は少しずつ不調のサインが現れます。

早めに気づくことで大きなトラブルを防げるため、交換の判断材料を知っておくことはとても大切なのです。

ここでは、とくに注意すべき代表的な症状をわかりやすくまとめました。

お湯の温度が安定しない・湯量が減った

お湯が急にぬるくなったり、湯量が以前より少なく感じる場合、エコキュートの不調が疑われます。

原因として多いのは、ヒートポンプユニットの劣化ですが、それだけではありません。

温度センサーの異常やタンク内の制御不良、配管の詰まりなど、複数の要因で温度や湯量が不安定になることもあります。

さらに冬場は、外気温が低いためヒートポンプの発熱効率が下がり、正常でも湯量が少なく感じることがあります。

つまり「冬だから湯量が減っているだけ」の場合と、「本当に故障が始まっている場合」があり、判断が難しいのです。

こうした症状が繰り返し起きるようなら、一度点検を依頼すると安心でしょう。

タンクや配管からの水漏れがある

タンクの下に水が溜まっている、小さな水漏れが続くといった症状は油断できません。

特にタンクそのものからの漏水は、交換が必要になるサインである場合が多いのです。

ただし、すべての「水の跡」が故障とは限りません。

エコキュートは外気温や湿度によってタンクや配管に結露が発生し、それが滴り落ちて水漏れに見えることもあります。

また、配管の接続部の緩みやパッキンの劣化といった、修理で改善できるケースもあります。

しかし放置すると本当の漏水へと悪化してしまう可能性があるため、「水漏れかな?」と感じた段階で点検を受けることが大切なのです。

運転音が大きい・異音がする

エコキュートはヒートポンプ方式のため、運転時にある程度の音が出るのは正常です。

冬の「霜取り運転」の際は普段より大きな音が出ることもあり、これは故障ではありません。

ただし、次のような変化がある場合は注意が必要です。

・以前より明らかに運転音が大きい
・ガタガタ、キュルキュルなど普段聞かない異音がする
・振動が大きくなった

原因としては、ファンモーターの劣化、コンプレッサーの摩耗、内部部品のゆるみなどが考えられます。

このまま運転を続けると負荷がかかり、さらに故障が進むこともあるため、早めの診断が望ましいでしょう。

エコキュート交換工事の流れをわかりやすく解説

エコキュート交換は複雑な作業が多く、給湯機本体だけでなく電気設備・配管・基礎の確認など、多方向からの点検と施工が必要です。

ここでは一般的な交換工事の流れを紹介します。

① 現地調査(設置スペース・電気容量・配管の確認)

最初に行うのが現地調査です。

調査では次のようなポイントを確認します。

・設置スペースの寸法
・既存基礎の強度や状態
・電気容量(契約アンペア)
・分電盤の容量
・200V専用回路の有無
・給湯・給水・追い焚き配管の状態

エコキュートはサイズが大きく重量もあるため、設置場所が適切でなければ新しい機種が置けない場合もあります。

また電気容量が足りないとエコキュートが正常に動作しないため、電気契約の見直しが必要になるケースもあるのです。

② 既存エコキュートの取り外しと撤去

交換ではまず古いエコキュートを撤去します。

タンク内の水を完全に抜き、配管を取り外し、基礎の状態を確認しながら作業が進みます。

撤去が丁寧でないと後の設置に影響が出る可能性があるため、慎重な作業が求められます。

③ 新しいタンク・ヒートポンプユニットの設置

新しいエコキュートのタンクを基礎の上に設置し、水平を保つよう微調整します。

防振架台を用いて振動を軽減したり、寒冷地では凍結防止の施工を行うなど、地域特性に応じた工夫も必要です。

ヒートポンプユニットは屋外に設置するため、風通しの良い場所を選ぶことが大切です。

④ 配管接続(給水・給湯・追い焚き・ドレン排水)

エコキュートには複数の配管が接続されます。

・給水配管(冷たい水を取り込む)
・給湯配管(お湯を室内に届ける)
・追い焚き配管(浴槽との循環)
・ドレン排水配管(ヒートポンプの結露水を排出)

これらを確実に接続し、水漏れチェックを丁寧に行うことで、長期的な安心が得られます。

⑤ 電気工事(専用回路・ブレーカー・200V配線)

ここからが電気工事の重要なポイントです。

エコキュートの運転には200Vの専用電源が必要です。

そのため、次のような電気工事が行われます。

・200V専用回路の新設
・分電盤へのブレーカー追加または交換
・ヒートポンプユニットへの電源配線
・アース(接地)工事

古いエコキュートを使用していた場合でも、新しい機種の消費電力や仕様によって電源工事が見直されることがあります。

電気工事士の資格を持つプロでなければ施工できない部分でもあり、安全性を大きく左右する工程です。

⑥ 試運転・動作チェック・初期設定

すべての配管・配線が完了すると試運転に入ります。

湯張り、追い焚き、タンクの加熱、ヒートポンプの動作などを確認し、不具合がないかを細かくチェックします。

問題がなければ初期設定を行い、使用方法の説明を受けて工事完了となります。

エコキュート交換にかかる工事時間と費用の目安

実際に工事を依頼する際、もっとも気になるのが「時間」と「費用」でしょう。

ここでは一般的な目安を紹介します。

工事時間の目安(どれくらいかかる?)

エコキュート交換工事は、撤去から設置・試運転までおよそ4〜8時間ほどが一般的です。

ただし、配管が古い場合や電気工事が複雑になる場合は、作業時間がさらに延びることもあります。

一日で工事が終わるケースがほとんどですが、稀に電気容量の見直しが必要になると別日対応となることもあります。

エコキュート交換費用の相場

費用は本体代と工事費を合わせた総額で考えるのが一般的です。

・本体代:20〜50万円
・工事費(配管+電気工事):10〜20万円
・総額:30〜70万円前後が多い

電気工事の部分だけを見ると1〜数万円程度ですが、配線距離やブレーカー交換の有無で変動します。

費用を左右する主なポイントとは?

エコキュートの交換費用には、次のような要素が影響します。

・分電盤の容量不足による追加工事
・既存基礎の老朽化
・配管の劣化による交換
・寒冷地用の特殊施工
・選ぶ機種のサイズやグレード

これらは現地調査で判明するため、調査段階で丁寧に説明してくれる業者を選ぶことが大切です。

エコキュート交換前に知っておきたい注意点

エコキュートは長期間使用する設備だからこそ、交換前に確認しておきたいポイントがいくつかあります。

ここを押さえておくだけで、工事後のトラブルや追加費用を防ぎやすくなるのです。

電気容量が足りないと正常に動作しないことがある

エコキュートはヒートポンプとタンクを運転するため、家庭用設備の中でも比較的消費電力の大きい機器です。

そのため、家全体の「契約容量(アンペア)」や「分電盤の空きスペース」が不足していると、正常に動作できないことがあります。

とくに古い住宅では、

・30A契約で容量に余裕がない
・分電盤に空き回路がない
・ブレーカーの規格が古い

といったケースが見られるため、契約アンペアの変更や分電盤の交換が必要になる可能性もあります。

ただし、エコキュートは深夜電力に合わせて稼働する仕組みのため、一般家庭の電気使用と重ならない構造になっており、必ずしも大幅な容量アップが必要とは限らない点も補足しておくと正確です。

いずれにしても、交換前の現地調査で電気容量を確認してもらうことが最も重要です。

設置スペースと基礎の強度を必ず確認しておく

エコキュートのタンクは満水時に400kgを超えることもあり、しっかりした基礎の上に設置する必要があります。

既存の基礎が劣化している、ひび割れがある、サイズが小さいなどの場合は、補強や作り直しが必要になることがあります。

また、設置スペースそのものも重要です。

・タンクとヒートポンプの設置間隔
・点検スペース
・配管・配線の通り道
・周囲の風通し

こうした条件がそろっていないと、安全に設置できないこともあるため、事前の確認は欠かせません。

設置場所に余裕がない場合、タンクの移設が必要になるケースもあるため、調査時にしっかり説明してもらうと安心です。

メーカー保証・施工保証を比較しておくと安心

エコキュートは決して安い設備ではありません。

だからこそ、交換前に必ず確認しておきたいのが「保証内容」です。

メーカー保証は一般的に1〜2年ですが、延長保証を付けられるメーカーもあります。

また、工事を行う業者が独自に提供している「施工保証」も重要です。

・配管工事の不具合
・電気工事の不具合
・初期トラブルへの対応

こうした内容が保証に含まれているかどうかで、万が一の安心度が大きく変わります。

特にエコキュートは、水道設備・電気設備の両面を扱う複合工事のため、施工保証の有無は業者選びの重要な判断材料にもなるでしょう。

まとめ

エコキュート交換は、単なる「機械の取り替え」にとどまらず、水道工事と電気工事の両方が必要となる複合的な工事です。 そのため、全体の流れを理解しておくだけで、見積もりの比較や業者選びで失敗しにくくなります。

・現地調査では設置スペースと電気容量をしっかり確認すること ・配管と電源工事の両方が正確に行われる必要があること ・工事時間は4〜8時間程度が一般的であること ・費用は総額で30〜70万円前後になること

こうしたポイントを押さえておくと、交換工事の不安がずいぶん軽くなるはずです。

そして何より大切なのは、エコキュートの構造や電気工事に精通した、信頼できる業者に依頼することです。 工事後の安心感や機器の寿命にまで関わる部分ですから、慎重に選びたいところでしょう。

もし「どこに相談すれば良いかわからない」と感じているなら、「電気屋さんマップ」をご活用ください。 全国の優良な電気工事業者の中から、あなたの地域のプロに直接相談できるサービスなので、初めてのエコキュート交換でも安心して進めやすくなるはずです。

Q&A

Q1:エコキュート交換はどれくらいのペースで必要ですか?

エコキュートの一般的な寿命は約10〜15年とされています。

ただし、使用量が多い家庭や、寒冷地・井戸水地域など設備に負担がかかりやすい環境では、もう少し早く交換が必要になる場合もあります。

逆に、丁寧に使われている機器では15年以上動いているケースもありますが、年数が経つほど故障リスクは高まります。

「調子が悪いかな?」と感じた段階で点検を受けておくと安心でしょう。

Q2:電気工事は必ず必要ですか?

はい。エコキュートは200Vで動くため、専用回路やブレーカーの状態確認は必ず必要になります。

既存のエコキュートからの交換であっても、配線がそのまま使えるとは限らず、ほとんどのケースで電気工事士による確認・施工が発生します。

また、新しい機種の消費電力に合わせて

・電線の太さのチェック
・ブレーカー容量の見直し
・アース(接地)工事

などが必要になることもあります。

安全に使うためにも、電気工事は欠かせない工程といえるでしょう。

Q3:工事中はお湯が使えませんか?

交換作業中はタンクが使えないため、お湯は利用できません。

ただし、一般的な交換工事であれば4〜8時間程度で完了し、その日のうちにお湯が使える状態まで復旧します。

ただし、まれに

・電気容量の変更
・分電盤交換
・基礎工事の追加

などが必要になると、工事が翌日以降に持ち越されることもあります。

事前の現地調査で確認しておくと安心です。

Q4:どのメーカーがおすすめですか?

ご家庭の人数やお湯の使い方、設置スペース、地域の気候条件によって、最適なメーカーは変わります。

たとえば、ヒートポンプの効率に強みがあるメーカーや、耐久性に定評があるメーカーなど、それぞれに特徴があります。

そのため「このメーカーが絶対におすすめ」というよりは、現地調査で環境を確認したうえで、機能性・価格・メンテナンス性をバランスよく比較して選ぶのが良いでしょう。

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