電気工事士に依頼するメリットとは?安心・安全な施工の重要性を解説

 

「このコンセント、もう一口あったら便利なのに」「エアコンの移設、業者に頼むと高そうだし、自分でできないかな?」

こうした思いから、電気工事をDIYで済ませようと考える方も少なくありません。しかし、家庭で行う電気工事には、想像以上に大きなリスクが潜んでいます。

結論から言えば、電気工事はプロである「電気工事士」に任せるのが圧倒的に安心で確実です。この記事では、電気工事士に依頼することで得られる5つの大きなメリットや、失敗を避けるための業者選びのポイント、さらに「電気屋さんマップ」の活用方法まで、詳しく解説していきます。

電気工事はなぜプロに任せるべきなのか?

電気工事は、見た目には小さな作業に思えても、実は専門的な知識と高度な技術が求められる作業です。誤った作業は、命に関わる重大事故を招くこともあり、決して軽視できません。

電気に関する工事は、法律上も技術上も、必ず有資格者による施工が求められる「専門工事」なのです。

電気工事は資格が必要な「専門工事」

電気工事を行うには、「電気工事士法」という法律により、国が認定する資格の保有者でなければならないと定められています。この資格には「第一種電気工事士」と「第二種電気工事士」があり、扱える工事の範囲はそれぞれ異なります。

  • 第一種電気工事士:ビルや工場など、600Vを超える高圧の受電設備を含む建築物での工事が可能
  • 第二種電気工事士:一般住宅や小規模な建物での600V以下の工事が可能

一般家庭における以下のような工事も、すべて第二種電気工事士の資格が必要です。

  • コンセントの増設や移設(屋内配線)
  • スイッチの新設や交換
  • シーリングライトやダウンライトなどの照明器具の配線
  • エアコン設置のための専用回路の増設
  • ブレーカー(分電盤)の交換

これらの作業を無資格者が行った場合、電気工事士法違反となり、1年以下の懲役または10万円以下の罰金という罰則が科される可能性もあります(※電気工事士法 第17条、第38条)。つまり、「知らなかった」では済まされないのが電気工事の世界です。

さらに、無資格で施工された電気工事は、火災保険や住宅ローン契約時のトラブルにつながることもあります。保険会社によっては「適法な工事であること」が補償の条件になっているため、万が一火災が起きたとしても補償が受けられないケースすらあるのです。

素人DIYによる危険な事例

近年はYouTubeなどでDIYの解説動画も増え、「自分でできそう」と思ってしまう方も多いかもしれません。しかし、電気の怖さは“見えないリスク”にあるという点を忘れてはいけません。

表面上は正常に見えても、内部で配線がショートしていたり、接続が不完全だったりすると、数日〜数年後に感電や火災が発生することもあるのです。

実際に発生した事故の一例をご紹介します。

【ケース1】照明器具のDIY取り付けで火災

「天井照明くらいなら自分で交換できる」と思って取り付けた男性が、誤ってスイッチ側の結線を逆にしてしまい、内部でショートが発生。しばらくは正常に点灯していたものの、ある日突然ショート部分から出火し、火災に至った事例があります。

【ケース2】コンセント増設でブレーカーが頻繁に落ちる

タコ足配線を解消するために自分でコンセントを増設したところ、結線ミスで過電流が発生。設置後からブレーカーが何度も落ちるようになり、最終的には業者に依頼して配線のやり直しとなり、かえって高額な費用がかかってしまったという声も多く聞かれます。

【ケース3】エアコン設置中に感電事故

中古エアコンをネットで購入し、ネットの動画を参考に自力で取り付けようとしたところ、配線作業中に感電して病院に搬送されたという事故も。200V回路の施工は命に関わる高リスク作業であり、プロでなければ対応すべきではありません。

なぜプロに任せるのが最も安全なのか?

電気工事士に依頼することで、以下のような安全が確保されます。

  • 絶縁抵抗試験や接地抵抗測定など、安全確認を伴う工事
  • 配線の負荷計算による火災防止
  • 法令に準拠した設計・施工による合法性の担保
  • 保険・保証の適用対象となる信頼性の高い工事記録

また、資格を持つプロは、技術力だけでなく「安全を守る責任感」も備えている点が重要です。施工後に万が一の不具合があっても、責任を持って対応してくれる業者であれば、長期的にも安心して住まいを任せることができます。

「できるか」より「してはいけない工事」がある

電気工事のDIYに関する最大の誤解は、「できそうだからやってみた」という判断です。しかし法律上は、「無資格者がしてはいけない工事」が厳しく定められており、たとえ結果として問題なく通電したとしても、それが違法行為だった場合は罰則や事故の責任が伴うのです。

たとえるならば、「運転の仕方をネットで学んだから」といって無免許で車を運転するのと同じこと。技能だけでなく、資格という“公的な責任”が求められる領域であることを忘れてはいけません。

電気工事士に依頼する5つのメリット

1. 安全面での信頼感

電気工事士は、配線や絶縁処理の技術はもちろん、安全確認のノウハウも身につけています。

たとえば、

  • 絶縁抵抗の測定
  • アース接続の確認
  • 漏電ブレーカーの正常動作確認

など、一般の方では対応できない専門的な安全確認を徹底して行います。結果的に感電や火災のリスクを最小限に抑えることができます。

2. 法令遵守でトラブル回避

電気工事には、「電気設備技術基準」「内線規程」といった業界基準があります。電気工事士はこれらに基づいた施工を行うため、保険や行政手続きの面でも適法な工事が担保されます。

特に、火災保険の補償対象になるかどうか、住宅ローン審査に通るかどうかは、工事の合法性が鍵になることもあります。

3. 施工品質と耐久性が段違い

プロが行う工事は、見た目にも美しく、耐久性に優れています。

たとえば、壁の内部を傷めずに配線する、必要な回路数を的確に計算する、ブレーカーの容量を考慮するなど、長期的に安心して使える仕上がりを実現できます。

一見「高い」と感じるかもしれませんが、やり直しやトラブルによる再施工が不要になるため、トータルではコストを抑えられるのです。

4. 万が一のトラブルにも対応できる

多くのプロ業者は、賠償責任保険や工事保証を備えています。

万が一施工後に不具合が発生しても、無償での再施工や修理対応が可能です。

一方、DIYや無資格業者に依頼した場合、トラブル時の責任の所在が曖昧になり、自己負担で対応せざるを得ない事態になりがちです。

5. 豊富な経験と提案力

電気工事士は、ただ配線をするだけでなく、

  • 使用頻度を考慮したコンセント配置
  • 家族構成に合わせた照明スイッチの提案
  • 太陽光やEV充電設備との連携アドバイス

など、暮らし全体の快適性を高める視点で提案してくれます。

こんなときは電気工事士に依頼を!

家庭でよくある電気工事

工事内容 解説
エアコン設置・移設 配線・ブレーカー容量の確認が必須
コンセントの増設 配線の分岐・壁内施工の安全性が重要
照明器具の交換 高所作業+電源回路の接続
分電盤交換 感電・火災リスクのある高圧作業
アンテナ設置 落下事故・雷害対策が必要
EVコンセント設置 200V回路の増設と安全管理

DIYで失敗しがちなケース

  • YouTubeの動画だけを参考に作業→誤配線
  • 増設したコンセントから焦げ臭いにおいが…
  • スイッチを取り替えたら電気が点かなくなった

一見小さな作業でも、内部では複雑な電気回路がつながっています。少しのミスが大きな事故に直結することを忘れてはいけません。

業者選びで失敗しないためのポイント

資格・許可の確認は必須

  • 第一種または第二種電気工事士の資格
  • 登録電気工事業者(都道府県ごとに登録されている)

資格がない業者や便利屋には要注意。

見積もり時に「電気工事士証の提示をお願いできますか?」と聞いてみるのが有効です。

見積もりの明確さ

優良業者は、「一式」ではなく材料費・人件費・工賃・交通費などを明記した見積書を提示してくれます。

不明瞭な料金設定は、追加請求や施工トラブルの元になります。

地域での実績と口コミ

  • Googleマップやポータルサイトの口コミを確認
  • 地元での施工実績が多い業者は、緊急時にも迅速な対応が可能

アフターサポートの内容

  • 工事保証の有無
  • トラブル時の連絡方法
  • 保険加入の有無

施工後のサポートまで見越した業者選びが、安心につながります。

電気工事士への依頼は「電気屋さんマップ」がおすすめ

全国対応・地域密着の電気工事業者を検索できる

「電気屋さんマップ」は、日本全国の優良電気工事業者を都道府県・市区町村単位で掲載しています。

たとえば、

  • 引っ越し先の地域で業者を探したい
  • 地元の小さな町にも対応できる業者がほしい

といったニーズにも応えられる、地域密着型のポータルサイトです。

安心の直接相談

掲載業者とはサイト上で直接やり取りが可能。

中間マージンのかからない明朗会計で、施工内容や料金、施工後のサポートについても納得いくまで相談できます。

「どこに頼んでいいかわからない」「強引な営業が不安」という方にも安心して使っていただける仕組みになっています。

掲載業者は全て資格・実績あり

  • 電気工事士資格保有者
  • 管工事施工管理技士、建築士資格を持つ業者
  • 地域での施工実績があるプロのみを厳選掲載

施工品質・対応力・信頼性にこだわった事業者だけが掲載されているため、初めての方でも安心して依頼が可能です。

まとめ

電気工事は、「やってみればできそう」と思えてしまうからこそ、事故やトラブルにつながるリスクも高くなります。

しかし、目に見えない配線の世界には、私たちが気づけない危険が数多く潜んでいます。

  • 安全面での信頼性
  • 法令遵守による安心
  • 高品質で長持ちする施工
  • トラブル時の対応力
  • 暮らしを豊かにする提案力

これらすべてを兼ね備えているのが、電気工事士に依頼する最大のメリットです。

電気に関するお悩みがある方は、ぜひ「電気屋さんマップ」を活用して、地域の信頼できる電気工事士を見つけてください。

安心・安全な住まいづくりの第一歩は、「正しい業者選び」から始まります。

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